紅型(びんがた)染めとは

15世期頃に、日本本土や中国、東南アジアとの貿易を通して沖縄独自の染物として生まれ成長し、現在に至るまで、大切に守られ、受け継がれてきた伝統工芸です。
型紙を使って顔料で柄を染める、型染めという技法で染められ、沖縄ならではの色鮮やかな色彩が特徴です。

紅型の工程 - 型彫り

小刀を使って渋紙を彫っていきます。突き彫りという独特の技法で彫られ、手作業でないと出せない温かみのある線を表現しています。

紅型の工程 - 糊置き

もち粉とぬかを混ぜて蒸した糊を使って、木べらを使って型紙の糊置きをします。糊置きは、防染の役割をしています。

紅型の工程 - 色差し

刷り込み刷毛を使い、顔料で色を染めていきます。紅型の顔料は自然界の植物や鉱物を粉末状にした天然顔料です。朱、洋紅、石黄、美藍、本藍、胡粉といった顔料を豆汁と混ぜ合わせて色を作ります

紅型の工程 - 隈取り

濃い顔料を使い、柄にアクセントをつけていきます。隈取りとは、歌舞伎役者さんがお化粧をすることでもありますが、それと同じ意味合いで、柄に立体感をつけ、華やかさを増す、紅型の大きな特徴のひとつです。

紅型の工程 - 水元

枯らし(乾燥)後、糊と、糊の上に付いている余分な顔料を優しく水洗いして仕上げます。

紅型の工程 - 地染め

地色も染める場合は、再度染めない場所に糊伏せをし、大きな刷毛を使い染料で染めていきます。その後、蒸して水元をして仕上げます。

紅型の工程 - 完成